「たった独りの引き揚げ隊」(石村博子著・角川文庫)2016年06月05日 17:47

10歳の少年が独りで満州曠野を1000㌔歩き通して、日本へ帰国したという事実の物語です。

少し前に感動して読み終えました。

北海道で置き去りにされた7歳の少年が生還したことで、よくぞそんな智恵があったのかと、驚いています。

物語の少年ビクトルは『日本人とコサックの血をあわせ持つ子ども』でした。母方の『祖父はコサックの集団を束ねるアタマン(頭目)として、関東軍が秘密裡につくった対ソ戦に備えての拠点であるコサック村で暮らしていた。』

少年ビクトルは、コサックの子どもたちと遊びの中で、いつか曠野で暮らすための様々の智恵を身に付けていました。

1945年日本は終戦を迎えて、多くの住民は引き揚げることになりました。それは大変な苦難であったことを私たちは知っています。

そした中を少年ビクトルは、親が引き留めるのを聞き入れず、独りで日本を目指したのです。

至る所で引き上げの住民にロスケと言われ、引き揚げ列車からはじき出されたのです。
仕方なく独りで曠野を歩くことになりました。

彼はコサックの祖父や仲間から自然の中で様々なことを学んでいたので、乗り切ることが出来たのです。それに比較して大和くんは、どのように行動したのでしょうか?彼の本能が働いたのでしょうか。

本当によかったです。

『』内は「たった独りのの引き揚げ隊」(石村博子著・角川文庫)より。

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